茨木市の矢木鍼灸院。

運動麻痺

運動麻痺は神経ー筋接合部の障害や筋自体の障害といった特殊なものを除くと、おおまかには中枢神経麻痺と末梢神経麻痺に分けられます。それぞれの高位で神経をおかす仕方には、外傷をはじめ血管障害や炎症、変性、腫瘍や変形などによる機械的圧迫による場合などがあります。
１．脳血管障害後遺症(片麻痺)
錐体路を循環する動脈の出血、梗塞、塞栓によって起こります。１～２週間の急性の反応期を経て、多くは後遺症を残して慢性期にいたります。後遺症としては、多くは片側上下肢の痙性不全麻痺症状を呈します。言語障害など脳神経に後遺症を残す場合もあります。
○鍼灸治療方針：リハビリテーションによる機能回復訓練と併行して鍼灸治療を行います。治療は脳循環の改善、麻痺神経および筋の刺激によって、麻痺の回復もしくは進行の防止をはかることを目的に鍼灸治療を行います。
２．末梢神経麻痺
多くは各神経が走行経路中で打撲や圧迫などの障害をうけることによって発症します。支配筋の弛緩性麻痺を起します。
○鍼灸治療方針：当該神経の障害部、麻痺筋の血行改善をはかり、筋・神経機能を促進させるよう鍼灸治療を施します。
３．橈骨神経麻痺
下垂手、落下手とよばれてます。前腕や手関節(橈骨手根関節)さらには中手指節関節の伸展運動、加えて母指の伸展と外転運動の麻痺を呈します。
○鍼灸治療方針：当該神経の障害部、麻痺筋の血行改善をはかり、筋・神経機能を促進させるよう鍼灸治療を施します。
４．正中神経麻痺
母指が外転位となり、母指と小指の対立運動などが困難となります。母指球や小指球の委縮がみられ手掌が扁平になるため猿手とよばれます。
○鍼灸治療方針：当該神経の障害部、麻痺筋の血行改善をはかり、筋・神経機能を促進させるよう鍼灸治療を施します。
５．尺骨神経麻痺
骨間筋、特に虫様筋の麻痺により中指に向かう他指の運動や引き離す運動などが障害され、鷲手とよばれる肢位がみられます。
○鍼灸治療方針：当該神経の障害部、麻痺筋の血行改善をはかり、筋・神経機能を促進させるよう鍼灸治療を施します。
６．総腓骨神経麻痺
前𦙾骨筋、長母子伸筋、腓骨筋などの麻痺により、足関節の背屈や外反運動が不能になり内反尖足を呈します。
○鍼灸治療方針：当該神経の障害部、麻痺筋の血行改善をはかり、筋・神経機能を促進させるよう鍼灸治療を施します。
７．𦙾骨神経麻痺
腓腹筋、ヒラメ筋などの麻痺により足関節の底屈、内転、足趾の屈曲が困難になり外反鉤足を呈します。
○鍼灸治療方針：麻痺神経および筋の刺激によって、麻痺の回復もしくは進行の防止をはかることを目的に鍼灸治療を行います。
○鍼灸治療方針：当該神経の障害部、麻痺筋の血行改善をはかり、筋・神経機能を促進させるよう鍼灸治療を施します。