茨木市の矢木鍼灸院。

肝臓障害

肝機能障害は、かなり末期にならないと自覚症状がでないので、沈黙の臓器と呼ばれています。肝臓はもともと、不調があっても症状を現さない臓器です。
１.脂肪肝
脂肪肝は、肝炎や肝硬変に進行する前の段階の症状です。肝臓は、取り込んだ脂肪を処理して各細胞へ送っているのですが、その際にすべてを送り出しているわけでく、少量の脂肪は肝臓内に貯蔵し、それらは必要な時だけ送り出されます。日頃の食生活で脂肪の量が多いと、肝臓内に貯蔵される量も増え、結果、脂肪肝になってしまいます。脂肪肝になっている可能性があるのは、食べ過ぎや飲み過ぎが日常となっている、暴飲暴食をすることが多い、肥満体型、などで注意が必要です。
２.肝炎
肝炎には、アルコール性、薬物性、ウイルス性など、いくつかの原因があります。ウイルス性肝炎は肝炎の中でも特に要注意で、肝がんのほとんどがウイルス性肝炎から起こるためです。ただ、日常生活の中でウイルス性肝炎に感染する可能性はほとんどないので、検査を受けてウイルスが発見されなければ心配はないと思います。ウイルスが発見された場合には、その後肝がんになる可能性が高くなるので、医師の指示のもと、定期的な検査が必要です。
３．アルコール性肝炎
大量飲酒による脂肪肝が、さらに進行して悪化したものがアルコール性肝炎です。主な症状は、倦怠感や吐き気、黄疸などですが、はっきりと現れないこともあります。肝臓は非常に回復力が高い器官なので、アルコール性肝炎の診断を受けても、初期症状であれば飲酒量を減らすことで改善することができます。肝炎の中には、アルコールを摂取していなくても起こる、NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）という症状もあり、これは栄養バランスがかたより肝臓に脂肪がたまってしまった状態で、主に肥満によって引き起こされます。
４．肝硬変
肝硬変は、肝炎が進行した末期症状で、肝細胞が壊死と再生を繰り返すことで、肝臓が硬く小さくなる病気です。肝臓の機能が低下すると、身体がだるい、疲れやすい、食欲不振、黄疸などの症状が現れます。初期段階ではその症状に気づけないことがほとんどです。
５．肝臓がん
肝がんは、主にウイルス性肝炎から進行したものと、他の器官のがんから転移したものに分けられます。正常な肝臓から、突然肝がんになるというケースはあまり考えられません。肝臓は、がんに侵されていても初期の段階では自覚症状がなく、進行してから気がつくことがほとんどで、進行すると肝硬変の症状である食欲不振・黄疸・倦怠感などが現れます。

〇鍼灸治療方針：肝機能の回復と症状の改善を目的に鍼灸治療を施します。