茨木市の矢木鍼灸院。

肩関節痛・・・

非外傷性のものでは腱板炎・肩峰下滑液包炎や上腕二頭筋長頭腱炎、五十肩、外傷性では腱板損傷が臨床上頻繁に遭遇するものとして注目されています。このほか、外傷による関節脱臼や上腕骨骨折も問題になります。また肩関節部に痛みを訴えるものの中では比較的よくみうけられるものに、頚部や肩周辺筋からの放散痛や関連痛があります。また関連痛としては、心臓や胆嚢からの関連痛も問題になります。稀ではありますが、肩関節周辺の悪性腫瘍や炎症性疾患が痛みの原因になっていることもあります。
１．五十肩
おもに４０〜６０歳代による肩関節周囲炎で肩関節にある腱板という組織が老化して、その周辺で起きた炎症が関節包まで広がり、その炎症のなごりで癒着を起こすと考えられています。炎症と痛みの強い急性期と拘縮が現れる慢性期とに分けられます。
○鍼灸治療方針：急性期は障害組織の消炎、鎮痛が主眼となります。慢性期ではそれに加えて、拘縮の進行を防ぐために循環改善をはかります。また、この期には積極的に運動療法を処方しなければならないです。
２．野球肩
投球動作に伴う痛みを主な症状とする障害であり、いろいろな病態を含む疾患です。投球動作にはワインドアップ期、コックアップ、加速期、リリース、フォロースルー期があります。中でも加速期が最も症状が多くみられ、コックアップから加速期までの間、肩の前方は過緊張をしいられ、棘上筋・上腕二頭筋長頭腱は衝突し障害を生じます。リリースのあとは肩は内旋内転しつつ遠心力で引っ張られ障害を生じます。障害される部位は上腕二頭筋長頭腱が多く、ついで後方の痛みがあります。
○鍼灸治療方針：急性期は障害組織の消炎、鎮痛が主眼となります。慢性期ではそれに加えて、拘縮の進行を防ぐために循環改善をはかります。また、この期には積極的に運動療法を処方しなければならないです。
1．肩前方の障害
腕を挙げるスポーツには慢性的の使い過ぎで肩峰滑液包炎、三角筋下滑液包炎、上腕二頭筋長頭腱炎、棘上筋腱板損傷などがあります。
2．肩後方障害
腱板の中で後方にある棘下筋と小円筋腱はフォロースルーのとき肩から骨頭が抜けないように緊張が続き、使いすぎると浮腫、炎症、変性、断裂が生じ、圧痛や運動痛が現れ、三角筋の後部、上腕三頭筋長頭などにも障害がでてきます。また肩後方は狭い隙間に神経、動静脈が通っており神経血管障害を起こすこともあります。
○鍼灸治療方針：急性期は障害組織の消炎、鎮痛が主眼となります。慢性期ではそれに加えて、拘縮の進行を防ぐために循環改善をはかります。また、この期には積極的に運動療法を処方しなければならないです。